オンライン・ツー・オフライン(O2O)コマースに1兆ドルの可能性がある理由

オンライン・ツー・オフライン(O2O)コマースに1兆ドルの可能性がある理由
http://jp.techcrunch.com/archives/20100807why-online2offline-commerce-is-a-trillion-dollar-opportunity/


少しの間おつきあい願いたい。O2Oの鍵は、オンラインで見つけてきた消費者を実世界の店舗に連れてくることにある。これは売り手にとって、支払いモデルとオフライン購売に結びつく客足生成手段とを組み合わせてものだ(消費者にとっての「発見」機構でもある)。取引(OpenTableのようなサービスなら予約)はすべてオンライン上で行われるため、本質的に測定可能である。目録モデル(Yelp、CitySearchなどを想像されたい)と全く異なるのは、支払い行為が加わることにより、実績の定量化が可能になり繋がりが保てることだ。これについては後に詳しく論じる。

考えてみると、これが「巨大」であることも、Grouponが歴代インターネット企業のどこよりも早く、利益率の高い売上を伸ばすことができているという事実も、ごく当然に思えてくる。Eコマース利用者の平均出費は年間約1000ドルである。平均的アメリカ人の年収を約4万ドルだとしよう。残りの3万9000ドルはどこへ行ったのか。(Eコマースショッパーが平均的アメリカ人よりも高収入であることを考慮に入れると、差額はもっと大きくなるが、話の主旨は変わらない)。

答え:その殆ど(税引き後の可処分所得)が地域で使われる。コーヒーショップ、バー、スポーツジム、レストラン、ガソリンスタンド、水道工事、ドライクリーニング、美容室。旅行を別にすると、オンラインのB2Cコマースの殆どは、オンラインで注文したものが箱に入れて送られてくる。面白くもないが、それでもEコマース業界が調べたところによると、オンラインで売られる商品の数は増えているという(Zapposが靴の販売で成功して10年間でゼロから$1B(10億ドル)を越え、ジュエリーのBlueNileも成功している)。



ベンチャーキャピタリストや起業家は、「今日の特典」方式の猿マネの先を考えるべきだ ― 代わりに、オフラインコマースでの発見や支払い、実績測定などを、どうやってオンラインに移行できるかを考えるべきだ。これはインターネット業界全体 ― 広告、支払い、コマース ― に波及効果をもたらすだろう。1兆ドル規模の地域消費がオンラインへと移り始めるのである。